最先端の知見を取り入れる TOSS特別支援教育による学校改革
特別支援学級が新しくできるにあたり、与えられたのは「普通の教室」であった。前年度まで2年生が使っていた教室に教師用の机ひとつと子供の机が3つ。 その教室を「最先端の場所」に変える必要があった。 2016年のミシガン視察、そして2017年のワシントン視察の成果を実践の場で発揮する時である。 まず、教室を横断する形で針金を打ち付けた。カーテンを作るためである。 「Sensory Room(感覚入力の部屋)」を作ったのだ。 パニックになった時の個別の部屋という認識ではダメである。明かりを調整し、視覚的に光が感覚に入力できるように配慮する。 敷くマットも2段構えである。すべてのホームセンターを周り、安く、かつ肌触りが自閉の子供にとって気持ちよいものを選ぶ。 次に「座る椅子」への配慮である。 どのような子供が来るか分からないからこそ、多様な椅子を用意して迎えなくてはならない。 幸い、特別支援学級創設にあたりたくさんの予算が学校についていたので、バランスボールや、私のセミナーでよくでて来るあの店のクッションなど大量に購入し、子供が選べる体制を整えた。 座るものに関する合理的…